羽毛ふとんを買いたいけれど、なぜ同じ「羽毛ふとん」なのに価格の差があるのか、羽毛ふとんの価格を決定するのは何か、など全く知識がなくてわからない、というご意見をよく聞きます。
また、羽毛ふとんを買いに行ったときに、「どの厚さの羽毛ふとんをお探しですか」と店員さんに聞かれ、「え?」となったことはありませんか?
ふかふかの羽毛ふとんを探すときにわからないことを解消すべく、羽毛ふとんに関わる基本的なことをまとめました。
目次
羽毛ふとんとは

羽毛ふとんには、ひとつひとつ独立した水鳥の羽毛がたくさん詰められており、グース(ガチョウ)とダック(アヒル)を使用しています。水鳥の羽毛は空気をたくさん含むので、保温性や吸放湿性はもちろん、耐久性にも優れ、冬は暖かく、夏は爽やかに過ごすことができます。
グースとダックの違いって?
グース

ダックよりも大型で羽毛が大きく、羽毛自体の形も整っているので空気を含みやすく、暖かいです。
グースは完全に無臭ではありませんが、あまりに洗浄しすぎると油脂分率が少なくなり、羽毛の耐久性にも影響します。
ダック

羽毛は製品化するまでに洗浄をしていますが、ダックは洗浄後でも動物性の匂いが残りやすく、独特の匂いがするものがあります。ダックは雑食だからという一因もあります。
長く羽毛ふとんを使用しているうちに、中身の羽毛が湿気と汚れで丸まって「玉ダウン」になることで羽毛ふとんの劣化へつながります。ダックの方が、羽枝の構造上少々その時期は早いようですが、 グースに比べて安価になります。
アイダーダウン
グースとダックの違いを簡単にまとめましたが、イレギュラーなものとしてマザーグースよりもたいへん希少で、最高級品とされる「アイダーダウン」があります。
アイダーダウンは、実はグース(ガチョウ)ではなく、ダック(アヒル)です。アイスランドの海岸線に生息するアイダーダックは、極寒の地でヒナを守り温めるため、自らの羽毛を敷き詰めて巣を作ります。ヒナが巣立った後に、巣から羽毛を手で採取し、加工したものが「アイダーダックダウン」です。
カギ状の羽枝の先端が互いに絡まりあい、優れた弾力性、保温性を発揮します。とても軽い羽毛を手に持つだけでぽかぽかします。人が持つ体温を保持してくれるので、まるで羽毛自体が温かいかのような錯覚を受けるほどです。
羽毛布団の価格はどう決まる?
羽毛は、寒さが厳しい地域で育った水鳥ほど良質といわれています。寒さから身を守るために羽毛がふかふかで大きく、密度が高くなるからです。原産地は、ポーランド、ハンガリーなどを含めて約10カ国になります。
羽毛の原産地の他に価格に反映されるものとして、ダウンの品質、ダウンパワー、羽毛の混合率などがあります。
マザーグース

よく耳にする「マザーグース」の羽毛は、同じ品質のものであれば「グース」よりも商品価値が一般的には高くなります。
「グース」よりも繁殖用として1年以上飼育された親鳥「マザーグース」の羽毛は、若い鳥に比べてさらに大きく、保温性も高いためです。
ダウンパワー

保温性に関わりがあるものとして、「ダウンパワー」というものがあります。
ふとんの中の羽毛のふくらみを1g当たりの体積で表したものです。同じ羽毛の量でも、ダウンパワーの数値が高いほど、ふくらみが大きく、空気をたくさん含むので、保温性も優れています。数値が高いほうが、保温性が高いので購入の際の目安になります。
羽毛の混合率

ダウン

フェザー
また、水鳥の羽毛には「ダウン」「スモールフェザー」「フェザー」などがありますが、羽毛ふとんには、ダウンとスモールフェザーが主に使用されます。「羽毛ふとん」とは詰め物にダウンを50%以上使用したふとんのことで、50%未満のものは羽根ふとんとして区別されています。その品質にもよりますが、ダウンの混合率が高ければ高いほど、価格には反映されていきます。
洗浄度合い、側地の優良性
羽毛ふとんを作る際には、洗浄度合いや側地の優良性など厳しい品質基準が日本羽毛製品協同組合により設定されており、クリアしているものにはゴールドラベルが付いています。
大手の企業では、協同組合が作ったものよりも厳しい独自の品質管理をしているところが多く、羽毛の証明書や縫製責任者の名前が付いたタグを使用しているところもあります。
羽毛ふとんの種類

羽毛ふとんには、厚さの種類があります。肌掛け(薄い)、合い掛け(中間)、本掛け(厚い)となっております。
シングルサイズでは、肌掛けには0.4kg、合い掛けには0.8kg、本掛けには1.2kgの羽毛がそれぞれ充填されています。最近の各企業は羽毛の需要が変化していることを受けて、肌掛けの充填量を変更し、打ち出しているところもあります。
室温で使い分ける
敷き寝具と掛け寝具の間にある、気温・湿度を快適に保つことで眠りやすい環境になるのですが、それを適正に保つには、季節や室温に応じて、ふとんの種類や組み合わせを変えることが大切です。
室温10℃以下…本掛けとウールやカシミヤ毛布
室温15℃前後…本掛け
室温20℃前後…合い掛けもしくは肌掛けと綿毛布・タオルケットなど
室温25℃前後…肌掛け
といったように室温に応じて使う厚さが違います。
最近は空調設備が整っていることから、年間を通して室温が一定なので、真冬でも本掛けではなく合い掛けだけで用が足りてしまう、あるいは、片付ける場所がないので本掛けは買わないで済ます、といった住宅事情もあり、羽毛ふとんの選び方は変化しています。
2枚合わせの羽毛ふとん
肌掛けと合い掛けを2枚合わせて、販売されている「デュエット」もあります。こちらは、それぞれのふとんが単品で使用できますが、一緒に掛けふとんカバーにいれて、本掛けとして使用できます。
メリットは、必ずどちらかの羽毛ふとんは、使用しており、収納する場所の削減になります。
快適に眠るための羽毛ふとんの条件

保温性と吸放湿性
ダウンは保温性が高く、吸放湿性に優れているので、月に1~2回、風通しの良い日陰に干すだけで充分です。
日に干す場合は、必ず掛けふとんカバーをつけて干すようにしましょう。取り入れるときはふとんを力いっぱい叩くことは厳禁です。羽毛の羽軸が折れてしまいます。
側生地とキルトの形状
ダウンは針の先端ほどの穴からも吹き出してしまします。そのために、羽毛の側生地には、高密度に織られたものがよいとされ、綿の種類が超長綿であれば安心です。さらには、羽毛吹き出し防止加工がされていることで、長く衛生的に使えます。
もし、表面に羽軸が出ているのを見つけたら、引っ張らず、中へ押し戻してあげてください。そのあとで、羽軸が出ていた場所の生地を指先でこすって、羽軸が出てしまった穴を潰しておきましょう。
羽毛ふとんのキルティングは、羽毛の片寄りを抑え、羽毛ふとんが空気層を作るのを助けます。さらに、フィット性を高めるために大切な役割を果たすのです。最近は、各企業で独自のキルト構造を考案しているところが多いです。
まとめ
羽毛ふとんの価格を決めるのは、側生地、キルト、ダウンで決まりますが、中身がよくても側生地やキルトのグレードが低ければ、残念ながらダウンの良さは活かされません。
価値を決めるポイントをすこしでも知っていれば、たくさんある羽毛ふとんを選ぶときに迷わず、惑わされず、自分の理想の羽毛ふとんを探せることでしょう。ぜひ本記事を参考になさってくださいね。
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9色から選べる グースダウン羽毛布団8点セット ベッドタイプ
こちらはなんとシリーズ通算で25,000人もの方に選ばれてきたというロングセラーの羽毛布団8点セットです。その理由は豊富なサイズとカラー、あとはなんといってもふかふかの包み込まれるようなあたたかさ。一度体験したらきっと離れられなくなってしまうかも…♪立体キルト加工が施されていて熱が逃げにくくなっています。
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20色から選べる羽根布団8点セット 和タイプ
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