植物由来の香りを楽しむ「アロマテラピー」は、天然のエッセンシャルオイル(精油)を使って、さまざまな楽しみ方があります。デュフューザーと呼ばれる専用の道具がなくても、ハンカチやティッシュに精油を1滴たらしたり、お湯を注いだマグカップに精油を1滴たらすだけでも「アロマテラピー」を楽しむことができます。
ここでは、快眠におすすめのエッセンシャルオイルをいくつかご紹介したいと思います。
まずは好きな香りを見つけることが大切ですが、どんな種類があるか迷ってしまったら参考にしてみてくださいね。
アロマテラピーが快眠を導く理由
わたしたち人間の体を24時間休むことなくコントロールしてくれている「自律神経」という言葉を聞いたことはありませんか? 自律神経とは、朝起きてから日中活動をしているときに活発になる「交感神経」とリラックスしているときや夜に活発になる「副交感神経」の2つでできています。
呼吸や運動などエネルギーを消費するときには「交感神経」が、食事や眠りなどエネルギーを蓄えるときには「副交感神経」が優位に立ち、それぞれがうまく切り替わることで健やかな毎日を過ごすことができるのです。
つまり、眠る前には「副交感神経」が優位にたつことが快眠への条件です。ゆっくりとぬるめのお湯につかったり、ストレッチをすることも有効ですが、香りを感じる嗅覚はダイレクトに大脳の視床下部に働きかけ、リラックスや幸福感を感じさせて素早く「副交感神経」のスイッチを入れてくれるからです。
エッセンシャルオイルの種類
エッセンシャルオイルは、大きく分けて7つの種類に分けられます。
●ハーブ・・・・・・・・・・・・・・カモミール、タイム、ローズマリー、タイム
●シトラス(柑橘)・・・・・・・・・マンダリン、ベルガモット、オレンジ、レモン
●フローラル(花)・・・・・・・・・ラベンダー、ネロリ、イランイラン、ローズ
●オリエンタル(エキゾチック)・・・サンダルウッド、パチュリ
●バルサム(樹脂)・・・・・・・・・バニラ、ミルラ、フランキンセンス
●スパイス・・・・・・・・・・・・・ジンジャー、シナモン、ブラックペッパー
●ウッディ(樹木)・・・・・・・・・ユーカリ、パイン、ローズウッド
大切なことは「自分が好きだと感じる香り」を直感で選ぶことですが、初めてだとどんな香りがいいのか分からないですよね。この中でも快眠におすすめの種類は、ハーブ・シトラス(柑橘)・フローラル(花)・ウッディの4種類です。おすすめのエッセンシャルオイルを詳しくご紹介します。
ラベンダー
エッセンシャルオイルの中でも人気が高い「ラベンダー」は、紫色の可憐な花が愛らしいフローラル(花)からオイルを抽出しています。リラックス効果が高く、怒りや緊張をおさえる作用があるため、快眠におすすめのエッセンシャルオイルとしては、もっともポピュラーです。
カモミール
白と黄色の小さな可愛らしい花を咲かせる「カモミール」もまた気持ちを落ち着かせたりリラックスさせる作用があり、快眠におすすめのエッセンシャルオイルです。「カモミール」はたくさんの種類があり、花からオイルを抽出するものと花だけでなく葉っぱからもオイルを抽出するものがあります。
ベルガモット
シトラス(柑橘系)の種類である「ベルガモット」は、柑橘系のフレッシュな香りに少し甘みをプラスした上品な香りが特徴です。ベルガモットの果実は苦みが強いため、食べられることはありませんが、その皮からオイルを抽出しています。ベルガモットは、ほかの柑橘系とは異なりラベンダーにも含まれる鎮静作用をもつ成分を多く含んでいるため、ストレスや疲れを和らげる効果があり快眠にもおすすめです。
ゼラニウム
華やかで優雅な香りが特徴の「ゼラニウム」は花から抽出されていると思われがちですが、実は葉っぱからオイルを抽出されています。葉っぱや茎の中に精油が含まれているので植物自体からもローズのような華やかな香りが広がります。イライラしたり落ち込んだり、不安や緊張を和らげて気分を明るくしてくれます。ホルモン分泌や自律神経にも働きかけてくれる作用があり、眠れない夜にもぴったりのエッセンシャルオイルです。
まとめ
たくさんの種類があるエッセンシャルオイル。選ぶだけで迷ってしまいそうですが、快眠のためにはじめの1本を購入するならまずは「ラベンダー」をおすすめします。
もし可能であれば、実際のアロマ専門店で香りをかいでみて自分が好きと思えるエッセンシャルオイルを選ぶといいですよ。好きな香りに包まれて、よい眠りに導かれますように。