色彩に関して「トーン」という用語があります。トーンとは、色の明度と彩度を組み合わせた考え方。同じ色相(色味)でもトーンが異なると印象が変わります。
ここでは、トーンにはどんな種類があり、インテリアのカラーコーディネートはどのようにトーンを扱うのかをご説明いたします☆
目次
トーンの種類と使い方
PCCS(日本色研配色体系:Practical Color Co-ordinate System)ではトーンを12種類のグループに分けています。

ビビッド

最も彩度の高いトーンをビビッドトーンといいます。純色または原色とも呼ばれる鮮やかで冴えた色です。派手で強烈なイメージがあります。
インテリアではあまり多用すると目がチカチカするので、目立たせたい小面積の場所やメリハリを付けたい部分に差し色として使うのが良いでしょう。
ブライト

ビビッドの次に彩度が高く、やや高明度なトーンをブライトトーンといいます。純色に白を少量混ぜた明るく澄んだ色です。健康的で華やかな印象。
こちらもアクセントカラーとしてポイントで取り入れると効果的です。
ストロング

高彩度、中明度のトーンをストロングトーンといいます。純色に白と黒を少量混ぜた強めの色です。動的でくどいイメージがあります。
大きい面積ではあまり使いませんが、小物などなら気になりません。
ディープ

高彩度、やや低明度のトーンをディープトーンといいます。純色に黒を少量混ぜた深い色です。濃くて独特な存在感があり、伝統的なイメージも与えます。
和室などに使うといいアクセントになります。
ライト

中彩度、高明度のトーンをライトトーンといいます。純色に白を混ぜた浅く軽やかな色です。爽やかで楽しげな印象。
くどさがないので、カーテンや大型家具など中程度の面積にアソートカラーとして使うのが良いでしょう。
ソフト

中彩度、やや高明度のトーンをソフトトーンといいます。純色に白と少量の黒を混ぜた柔らかい色です。穏やかで優しい印象を与えます。
明るいながらも落ち着いた印象なので、このトーン同士なら複数色使っても違和感がありません。
ダル

中彩度、やや低明度のトーンをダルトーンといいます。純色に白と黒を混ぜた鈍くくすんだ色です。自然の中でも多く見られる色で、中間色調とされています。
大きい面積にも使えるトーンですが、壁全面をダルトーンにするとやや暗い印象になります。
ダーク

中彩度、低明度のトーンをダークトーンといいます。純色に黒を混ぜた暗い色です。渋くて大人っぽい、また丈夫なイメージがあります。
重厚感を持たせたいインテリアに多用できるトーンです。
ペール

低彩度、高明度のトーンをペールトーンといいます。純色に多量の白を混ぜた薄い色です。淡くて軽い、女性的なイメージです。
淡い色には癒し効果があるので、リビングや寝室、浴室などリラックスしたい場所に取り入れると良いですよ。
ライトグレイッシュ

低彩度、やや高明度のトーンをライトグレイッシュトーンといいます。純色に多量の白と少量の黒を混ぜた明るい灰みの色です。上品でおとなしい印象を与えます。
部屋のベースカラーとして大きい面積でも使用できるトーンです。
グレイッシュ

低彩度、やや低明度のトーンをグレイッシュトーンといいます。純色に多量の白と黒を混ぜた灰みの色です。濁っていて落ち着いた印象。
グレイッシュでまとめると渋いインテリアになりますが、地味さが気になる場合は差し色を加えるとメリハリが出ます。
ダークグレイッシュ

彩度、明度ともに最も低いトーンをダークグレイッシュといいます。純色に多量の黒を混ぜた暗い灰みの色です。重くて固い、男性的なイメージです。
クールなインテリアはダークグレイッシュを多用するとカッコよく決まりますよ。
まとめ

これらのトーンに白・灰・黒の無彩色を組み合わせて、いよいよ色彩計画を行っていきます。色に詳しくなるにつれてだんだんインテリアコーディネートも楽しくなってきませんか?!この調子でどんどん知識を共有していきましょう♪