20色カラーのマットレスベッド(ブルーグリーン)で眠ると

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ベッドと私の楽しい関係

20色カラーのマットレスベッド(ブルーグリーン)で眠ると

その夜、私は、ブルーグリーンのカバーを掛けて、マットレスベッドに横になりました。
手には、1冊の絵本があります。タイトルは、スイミーでした。

小学校の教科書に載っていたそのお話が、私は、とても好きでした。
小さな魚の群が、大きなマグロと戦う場面では、思わず大声で叫んでしまいました。

何度も、何度も、読み返しました。
それでも、また時間が経つと、何故かしら読みたくなるのでした。

私はブルーグリーンのマットレスベッドに、仰向けに寝転びました。
スイミーの絵本を両手で持ち上げて、ページをめくります。

ブルーグリーンの海の中を、私は、泳ぎ始めます。
いつの間にか、私は、小魚になっていました。

群になって泳ぐのは、とても気持ちのいいことでした。
たくさんの仲間たちと一緒だと、何があっても怖くありませんでした。

わいわい、がやがや、お喋りをしながら泳いでいると、大きな影が近づいてきました。
仲間たちが、大声を上げて、それを知らせてくれました。

それは、大きな大きなマグロでした。
私たちを一飲みにしようと、巨大な口を開けて、襲いかかってきます。

でも、私たちは、そんなマグロなんか恐くありません。
全員が力を合わせれば、大丈夫なのです。

私たちは、皆がひとかたまりになって、そのマグロの口よりも、さらに大きな口を作りました。
そして、襲ってきたマグロの前で、その口を開けました。

マグロは一瞬、泳ぎを止めました。
そして、くるりと振り返ると、そのまま何処かへ行ってしまいました。

私は、ほっと、胸を撫で下ろしました。
いつの間にか、私は、人間の姿に戻っていました。

それでも、少しも息苦しくはありません。
海の中で、私は、魚のように泳ぎ続けました。

深く深く潜っていくと、エビの大群と出会いました。
エビたちは、みんな、几帳面で、一列に並んで歩いていました。

その横には、タコがいました。
岩に吸盤をくっつけて、海水と一緒に、ゆらゆらと揺れていました。

私が近づくと、タコは、ぴゅっと、真っ黒な炭を吐き出しました。
私は思わず驚いて、目を覚ましました。

2012年2月17日 / タグ:[ , , ]