20色カラーのマットレスベッド(シルバーアッシュ)で眠ると

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ベッドと私の楽しい関係

20色カラーのマットレスベッド(シルバーアッシュ)で眠ると

シルバーアッシュは、私にとって、落ち着きの色でした。
心躍る…というのでもなく、かといって落ち着く…というのでもなく、安心できる色でした。

強くもなく、といって弱くもなく、まるでシルバーアッシュは空気の様な存在の色でした。
私が、その色のカバーを、マットレスベッドに掛けるのは、時どきしかありません。

そう、何曜日に使用するとか、毎月何日に掛けるとか、そんなことは決めてありませんでした。
それを使いたいと私が思うのは、私の心の中の何かが、感情に作用したときでした。

その日、私はそのシルバーアッシュのカバーをかけて、ベッドに横になりました。
部屋の中は勿論、外もとても静かでした。

耳を澄ませても。車が走る音や、風が吹く気配ひとつしません。
私はしばらくのあいだ、天井を眺めていました。

天上の木目模様は、時にとても面白いものです。
いろんな動物に見えたり、草花のように感じたりすることがあります。

あるときなど、その木目模様が、亡くなった祖父母の顔に見えて驚いたことがありました。
そう思っているうちに、私はひとり、公園のベンチに座っていました。

周囲では、子どもたちがワイワイ騒ぎまわっています。
ブランコに乗って遊んでいる男の子がいると思えば、砂場でお城を作っている女の子もいます。

そんな風景を、じっと眺めていると、ひとりの女の子が近づいてきました。
「おばあちゃん、一緒に遊ぼう」そういったのです。

(えっ?)と、驚いて、私はその女の子を見ました。
失礼にもほどがある…と、少し睨みつけました。

すると、その女の子は、また言うのです。
「ねえねえ、こっちに来て」そして私の手を、ぐいぐいと引っぱっていくのです。

そこには、小さな木のテーブルがありました。
3人の女の子たちが、お手玉をしています。

何度も何度も繰り返すのですが、上手く出来ません。
「おばあちゃん、教えて」その中のひとりの女の子が、言いました。

私は、自分の手を見てみました。
皺だらけのその手は、どうみても、自分の手でした。

右も左も同じで、おばあちゃんと呼ばれたその訳を、私はようやく理解しました。
私は、お手玉をひとつ、上へ放り投げます。

そしてそのあいだに、テーブル上にあるお手玉を掴み取り、そしてその手で、落ちてきた
お手玉を受け止めました。

「おばあちゃん、上手!」女の子たちが、歓声を上げて喜びます。
私は得意になって、何度も何度も、お手玉を繰り返しました。

2012年2月23日 / タグ:[ , , ]