色彩には人の心理に与えるさまざまな効果があります。鮮やかな野菜の色を見れば美味しそうと思ったり、自然の緑の中にいると穏やかな気持ちになったり、生物の体色によっては毒々しいと感じたり…。それらはすべて色彩が影響しているんです。
インテリアにおいても色彩の心理的効果は重要視されます。リラックスしたい場所には落ち着いた色を、活動的に動きたい場所には鮮やかな色を、といったふうに得たい効果からインテリアを作っていくのも一つの方法です。
それでは今回は色彩の心理的効果に関する用語を学んでいきたいと思います!
目次
色の連想
人はその色を見てさまざまなことを連想します。「もの」を連想する具体的連想と、「イメージ」を連想する抽象的連想があります。色の連想はたとえば下記のようなものがあります。
無彩色
白

《具体的連想》
紙、雪、雲、羽根、うさぎ
《抽象的連想》
清潔、清楚、潔白、無垢、平和、冷淡
黒

《具体的連想》
夜、墨、黒髪、カラス
《抽象的連想》
威厳、高級、脅威、権力、沈黙、冷酷
グレー

《具体的連想》
灰、煙、コンクリート、石、ねずみ
《抽象的連想》
調和、温厚、無機質、上品、曖昧、憂鬱
有彩色
赤

《具体的連想》
炎、血、薔薇、リンゴ
《抽象的連想》
情熱、活発、愛情、興奮、危険、怒り
橙

《具体的連想》
夕日、紅葉、みかん、にんじん
《抽象的連想》
陽気、健康、快活、にぎやか、奔放
黄

《具体的連想》
太陽、月、光、卵、レモン、ひまわり
《抽象的連想》
明るい、愉快、希望、若さ、のどか、警告
緑

《具体的連想》
森、植物、田舎、カエル、メロン
《抽象的連想》
自然、生命力、平穏、安らぎ、受動的
青

《具体的連想》
海、空、地球、ジーンズ
《抽象的連想》
広大、誠実、開放感、安息、清涼、冷酷
紫

《具体的連想》
すみれ、藤の花、茄子、ぶどう
《抽象的連想》
高貴、知的、神秘、官能的、孤独
桃

《具体的連想》
桜、桃、女性、ハート
《抽象的連想》
幸福、愛情、甘さ、優しさ、派手
暖色と寒色
色によっては暖かさや冷たさを感じるものがあります。部屋のイメージに直結する効果といえるでしょう。
暖色
暖色とは暖かい印象を受ける色のこと。赤、黄色、橙(オレンジ)などが暖色にあたります。暖色は交感神経に作用するとされており、活動的なイメージを与えたい場面で使うと効果的です。
寒色
寒色とは冷たい印象を受ける色のこと。青緑、青、青紫などが寒色にあたります。寒色は副交感神経に作用するとされており、落ち着いたイメージを与えたい場面で使うと効果的です。
中性色
どちらにも属さない黄緑、緑、紫、桃、無彩色は中性色と呼ばれます。
膨張色と収縮色
実際の面積より大きく見えたり小さく見えたりするのも、色の効果が影響しています。インテリアにおいては、例えば壁などの面積の大きい部分に使用するほどより効果を発揮します。
膨張色
膨張色とは、実際の面積よりも広く大きく見える色のこと。明るい色、暖色などが膨張色にあたります。膨張色の服を着ると太って見える、なんて言いますよね。
収縮色
収縮色とは、実際の面積よりも狭く小さく見える色のこと。暗い色、寒色などが収縮色にあたります。引き締めたい場所に使うと効果的です。
進出色と後退色
色によっては前に出ていたり後ろにあるように感じる効果も与えます。進出色と後退色をうまく使うことで狭い部屋でも広く感じることができます。
進出色
前に出ているように見える色を進出色といいます。明るい色、暖色が進出色にあたります。目立たせたい家具を進出色にすると、存在感が高まります。
後退色
後ろにあるように見える色を後退色といいます。暗い色、寒色が後退色にあたります。奥行きを出したい床や壁に使うと効果てきめんです。
まとめ
今回は色彩の持つイメージについてまとめました。
日常の中でなんとなくぼんやりと感じていたことがあるかと思いますが、そのぼんやりがクリアになれば幸いです!カラーコーディネートの仕方については今後もどんどん情報を提供していきたいと思っています♪