ナチュラルな見た目、頑丈なつくり、豊富なデザイン。このような理由から、木製家具は大変人気があります。
木製家具を購入する際、あなたは何に注目しますか?木材の種類によっても、色や耐久性、硬さなどが異なるので、まずは木材の種類が重要になります。その次に注目したいのが、「塗装」です。木材に詳しくない方は塗装まで気にされたことはないかもしれませんが、塗装によって質感が変わるので、知っておくと家具選びが楽しくなりますよ!
今回は、木製家具の塗装についてお話しします。
塗装の仕上がり
家具の仕上げには、材料の表面を保護したり、見た目を美しくし感触を良くするために、塗装が施されます。特に木製家具では、仕上げによって質感や手入れの仕方も大きく異なるので、素材や目的に合わせて選択しましょう。
透明塗装
透明塗装は、顔料(塗料などの色付けに使われる粉末)を含まない塗料を使って下地が透けて見えるように仕上げるもの。クリア塗装とも呼ばれます。木製家具では木目が見える透明塗装が多く用いられます。木地の木目や質感を生かす仕上げ方として、以下のような方法があります。
●木地(生地)仕上げ
木部に透明塗料を塗り、木地を生かす仕上げのこと。塗料が染み込んで濡れ色に仕上がります。
●白木仕上げ
白木の木地そのままの色に仕上げる塗装。「無黄変タイプ」と呼ばれる塗料を使って経年変化による黄ばみを抑え、白さを保ちます。
不透明塗装
不透明塗装は、一般に顔料を含んだ塗料を用いて下地を覆い隠すように塗りつぶして仕上げるもの。エナメル塗装とも呼ばれます。
塗装の種類
木製家具の塗装には、表面に塗膜ができないタイプ、表面に塗膜をつくるタイプの仕上げがあります。
表面に塗膜がない仕上げ
オイルなどを木肌(木の地肌)に浸透させることで、水や汚れが染み込むのを防いだり、着色したりする方法です。いずれも木目を生かした透明仕上げとなります。
オイルフィニッシュ
ボイル油(亜麻仁油など)を木部に塗り、布などで摺り込みつつ余分な油分を拭き取って乾燥させる方法を「オイルフィニッシュ」と言います。
オイルが染み込んで濡れ色に仕上がります。使用するうちに乾燥して塗装の効果が低下するので、定期的にメンテナンス(塗り直し)をする必要があります。
ワックス仕上げ
家具用のワックスを木部に塗り、余分なワックスを拭き取って乾燥させる方法を「ワックス仕上げ」と言います。やや光沢のある仕上がりが特徴。
オイルフィニッシュ同様に、定期的なメンテナンスが必要です。
ソープフィニッシュ
木部に石鹸液を浸透させ乾燥させる方法を「ソープフィニッシュ」と言います。北欧の白木家具に多く用いられており、木地の自然な色に仕上がります。
こちらも定期的なメンテナンスが必要です。
ステイン着色塗料(オイルステイン)
ボイル油に着色剤(ステイン)を配合した塗料を塗り、木部に浸透させて色付けする方法を「オイルステイン」と言います。木目を残しつつ着色でき、木材の色むらの補正などにも使われます。
基本的に表面を保護する機能は持たないため、上から別の仕上げを施すのが一般的です。
表面に塗膜をつくる仕上げ
塗料を塗って表面に塗膜をつくることで材料を保護したり、着色したりする方法。顔料を含まない塗料は透明、顔料を含む塗料は不透明になります。
ポリウレタン樹脂塗装(ウレタン塗装)
家具の塗装に最も多く用いられる「ポリウレタン樹脂塗装」。塗膜が硬く、傷がつきにくいのが特徴です。
水や汚れが染み込みにくく手入れも容易です。透明なものはウレタンワニスと呼ばれます。
ラッカー塗装
古くから家具に使われてきた「ラッカー塗装」。塗膜が薄く、乾燥が早いのが特徴です。
補修や塗り直しが比較的容易であるという面も。透明なものはクリアラッカーと呼ばれます。
ポリエステル樹脂塗装
主に不透明塗装に使われる「ポリエステル樹脂塗装」。厚い塗膜が出来るため、磨いて光沢を出す仕上げに向いています。
UV塗装
紫外線を当てると固まる塗料で塗装する方法を「UV塗装」と言います。非常に硬い塗膜が出来るため、デスクやテーブルの甲板などに使われることが多いです。
漆塗り
漆の木から採った樹液を原料にした、日本古来の天然塗装「漆塗り」。塗膜は硬く、磨くと美しい光沢が出ます。紫外線に弱いため室外で使う家具には向きません。
カシュー塗り
カシューナッツの殻に含まれるオイルを原料にした天然塗料「カシュー塗り」。漆の代用品として使われますが、硬さや光沢は漆に劣ります。
よく耳にする塗装用語
家具を見ていると塗料の種類や仕上げ方など、さまざまな塗装用語が登場しますよね。ここではよく耳にする塗装用語をいくつかご紹介します。
鏡面仕上げ
一般に塗料を塗ると表面に光沢が出ますが、顔料によって光沢の度合いを調節することができます。
画像のように光沢のある仕上げは「鏡面」または「全ツヤ」と呼ばれ、塗料を塗ったあと表面を磨いて仕上げます。また、光沢の程度によって「7分ツヤ」、「5分ツヤ」、「3分ツヤ」、「全ツヤ消し」などの種類があります。
ホワイトウォッシュ
木目がうっすらと見える程度に白く塗装する方法。真っ白にならないので木の質感を楽しむことができ、シャビーシックな印象になります。
ハイグロス仕上げ
その名の通り高光沢に仕上げる塗装方法。汚れたらサッとひと拭き、お手入れが簡単というメリットがあります。タイヤのホイールなどにも使われます。
シェラックニス
アンティーク家具がお好きな方はよく耳にする塗装用語かもしれません。昔からヨーロッパで家具や楽器に使われてきたニス。人や自然にやさしい天然塗料です。アンティーク家具のメンテナンスなどに使用します。
まとめ
自然が育てた木を材料に作られる木製家具は、ひとつとして同じものがない表情の豊かさが魅力。木の風合いを楽しむことはもちろん、家具の構造や用途、使う場所などによって、こんなにもたくさんの塗装方法があるんです。木製家具を購入する時、選ぶポイントのひとつにしてみてくださいね。
おすすめの商品
ここからは、さまざまな塗装で表情豊かに仕上げたおすすめの商品を、国内最大級のベッド専門店BED STYLEからピックアップしてご紹介します。
アカシア天然木使用 高さ調節可能・棚・コンセント付デザインベッド
天然木アカシア材をスライスして、基材の上にモザイク模様に張りつけた、無垢材のように豊かな木の表情を楽しめるベッド。4つのカラーどれもが、天然の木目を生かして仕上げられています。ヘッドボード中央には便利な2口コンセント付き、さらに高さを3段階に調整できるので、ベッド下を収納スペースにすることもできます。脚は頑丈な無垢材を使用しているので安定感も抜群。
艶マットな仕上げが高級感ある表情 照明・コンセント付きローベッド
艶マットなウレタン塗装がクールな空間を作るこちらのベッドは、モダンなインテリアがお好きな方におすすめのアイテムです。ロータイプでさらに優雅にくつろぐことができ、2灯の照明&2口コンセント&小物入れ付と多機能なローベッドとなっています。少し艶のある表情がお部屋に高級感を醸し出しれくれますよ!
寝台職人 安心の強度 職人がこだわり抜いた国産のひのきすのこベッド
熟練の職人がひとつ一つ磨き上げ高い技術で加工する、メイドインジャパンの技術の粋を集めた「寝台職人」シリーズ。桟木の太さ、局面加工、強度を増すための伝統技法など、細部までこだわり抜いたすのこ仕様のベッドです。高級建材ひのきを使用し、その良さを最大限に引き出すため、無塗装で仕上げました長くお使いいただける頑丈なつくりなので、飴色に経年変化するのも楽しみですね。
飾らない美しさ 棚・コンセント・ライト付シンプルモダンフロアベッド
表面が汚れやダメージに強い仕上げになっているこちらのベッドは、シンプルなインテリアを作り上げたい方におすすめのアイテム。ヘッドボードには棚、コンセント、モダンライトが付いた本当に必要なものだけの、飾らない美しさが魅力的なフロアベッドです。ミニマリストな空間にぴったりで、デザイン面でも機能面でもありがたいベッドです♡
高品質 高級アルダー材ワイドサイズデザイン収納ベッド スリムタイプ
銘木アルダー材の突板を使用した、木のぬくもりに包まれる美しいベッド。マットなウレタン塗装で光沢を控えめに仕上げているので、落ち着いた雰囲気。汚れや傷にも強く、長い期間、天然木の美しさをキープできます。すべての角に丸みを持たせたやさしいデザイン。ヘッドボード中央には便利な2口コンセント、ベッド下にはフルスライドレールの引き出し付きで機能も抜群です。
洗練された美しさ 鏡面光沢仕上げ 棚・コンセント付きモダンデザインすのこベッド
まるでグランドピアノのようなツヤの美しい鏡面光沢仕上げでベッドは、高級感を求める方におすすめのアイテム。洗練されたスタイリッシュなデザインが美しいシングルベッドとなっており、ブラック、ホワイトの2色からお選びいただくことができます。