照明付ベッドで読書の世界へ

TOP > ベッドスタイルコラム > ベッドと私の楽しい生活 > 照明付ベッドで読書の世界へ

ベッドと私の楽しい関係

照明付ベッドで読書の世界へ

読書をしているとき、私は人生の幸せを感じます。
食事をしているときに、美味しいと感じるのと同じように、心がとても満たされるのです。

だから私は、本を手放せません。一時たりとも文字なしでは生きていけないのです。
そうはいっても、仕事にだけは、行かなくてはいけません。

通勤電車に乗り、職場のある駅に着くまでのあいだ、私は文庫本を開きます。
そして職場に着くと、仕方なく、パソコンに向かうのでした。

9時から12時までの3時間、なんとか本無しの時間をやり過ごします。
昼食はハンバーガーを頬張りながら、また本を開きます。

同僚から白い目で見られてしまいますが、それでも、どうしても本を読むことが
止められません。

午後の仕事も何とかやり過ごし、再び帰りの電車に乗り込むのです。

ここでもまた、本を取り出して、文字を追い続けます。
そして、自宅へ着くまでのあいだに、何軒かの書店へ立ち寄って新刊本をチェックします。

それから自宅に帰り、家中に入るのですが、食事中は絶対に本を読みません。
ここでそんなことをすると、母にこっぴどく叱られてしまいます。

けれど、入浴中は、まったくのひとりです。
だから、湯船につかりながら本を読むことは、誰にもわかりません。

風呂蓋の上にタオルを敷いて、その上で本を開きます。
読み始めるとすぐに、体も、心も、そして脳までもが喜びの声を上げるのです。

生きていてよかった、と、思う瞬間です。
そして一日最後の読書は、大好きな、照明付ベッドの中です。

ふかふかの掛け布団にくるまれて、私はベッドの上で、うつ伏せになりながら
ページを開きます。

ベッドの天蓋に付いた照明が、文字を優しく照らし出してくれます。

その明かりを頼りに、私は文字を読み進めます。
初め、文字は私の頭だけを支配しています。

けれど、その内に少しずつ、その範囲を広げていきます。
じわじわと体までもを占領し始めます。

私は本を読んでいるのか、実際にその世界の中で生きているのか、分からなくなってきます。
そして、ついに、自分の全てを本に飲み込まれてしまうのです。

照明付きベッドの中で、私は、私だけの眠りの世界へ旅立つのです。

2012年1月5日 / タグ:[ , , ]